物理工学輪講第二
5月23日
[注意事項]
輪講第二の「題目」・「要旨」は発表の1週間前までに office[at]ap.t.u-tokyo.ac.jp 宛てに送付して下さい。
発表日
2023年5月23日(火)14:55〜16:55

Aグループ

発表者名 山岡 良太
指導教員名 木村 剛 教授
論文題目 対称性の破れと電気磁気効果
要旨 スピンが時間反転対称性と空間反転対称性を同時に破る特殊な配列をするとき、電場(磁場)の印加によって物質の磁化(電気分極)が誘起される「電気磁気効果」が発現する。発表では、物質の対称性に着目し電気磁気効果の特徴についての導入を行い、さらに実際の系で得られた実験結果を紹介する。
発表者名 髙田 晶央
指導教員名 木村 剛 教授
論文題目 反射光の非相反旋光効果を用いた空間・時間反転対称性の破れの検出
要旨 空間反転と時間反転対称性をともに破る物質で発現する電気磁気(ME)効果の1つに, 反射光の非相反旋光効果(NRR)がある. ここでは, 偏光変調差分イメージングシステムを用いて反強磁性ドメインのNRRによる可視化を実現し, 従来ほとんど報告されてこなかった伝導体でのME効果を検出した結果について紹介する.
発表者名 松本 滉永
指導教員名 木村 剛 教授
論文題目 新規フェロアキシャル物質の探索・観測
要旨 フェロアキシャル物質とは、鏡映対称性の破れを特徴とする強的秩序として注目されている物質である。本発表では、新たなフェロアキシャル物質を結晶点群からのアプローチで探索する手法と、ドメインや相転移といった強的秩序としての性質を観測する手法を紹介する。

Bグループ

発表者名 佐野 智紀
指導教員名 古澤 明 教授/遠藤 護 講師
論文題目 スタビライザ符号を用いた量子誤り訂正と量子テレポーテーションを用いたその例
要旨 ノイズが存在する環境下では,量子状態に誤りが生じてしまう.量子誤り訂正とは,量子状態を符号化することによって,一部に誤りが起きても,復号化することで元の量子状態に戻す手法で,ここではスタビライザ符号を用いた量子誤り訂正を説明する.また,スタビライザ符号を用いた量子誤り訂正の例として,量子テレポーテーションを利用した量子誤り訂正を紹介する.
発表者名 中島 将貴
指導教員名 古澤 明 教授/遠藤 護 講師
論文題目 低強度におけるコヒーレント光の識別手法
要旨 低強度のコヒーレント光は量子ゆらぎによって正確に識別することができないが、変位させることによって識別エラーを下げることができる。従来のホモダイン測定やケネディー受信機による識別についても取り上げて、比較検討を行う。
発表者名 廣田 和希
指導教員名 古澤 明 教授/遠藤 護 講師
論文題目 スクイーズでデコヒーレンスを抑える
要旨 状態と環境の相互作用で状態がデコヒーレンスを起こしてしまうのをなるべく抑制する手法として、状態をスクイーズする方法を紹介する。