物理工学科カリキュラムcurriculum
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基礎物理学・先端物理学
光学

講義項目Outline

光学現象は光をプローブとして物質や自然を探る手段として古くから活用されてきたが、現代の工学においても光通信や光エレクトロニクスさらには光を用いた量子情報技術などその重要性は高まっている。この講義では、電磁気学を基礎として、光学の基礎を学ぶ。I部では幾何光学と波動光学の基本的な考え方を学び、光学系の解析法を学ぶ。II部では光学現象のもととなる光と物質の相互作用の原理について学ぶ。ここでは物質及び光は古典物理学の範囲で扱い、4年の量子エレクトロニクスで学ぶ物質と光の量子論の基礎とする。

Ⅰ部 幾何光学と波動光学

1 光線追跡と結像および収差
 (1)光線追跡
 (2)ガウシアンビーム
 (3)収差

2 回折および回折限界
 (1)ホイヘンスの原理とフーリエ光学
 (2)円開口
 (3)超解像

3 干渉計
 (1)共振器
 (2)干渉計

Ⅱ部 光と物質

1 光と物質の相互作用
 (1)真空中の電磁場
 (2)物質中での電磁場と媒質の応答
 (3)物質中での単色平面波の伝播と光学定数
 (4)複素誘電率の実数部と虚数部の関係
 (5)光の吸収、反射、屈折

2 固体の光学応答
 (1)ローレンツモデル
 (2)局所場
 (3)金属のドルーデモデル

3 各種光学効果
 (1)非等方性媒質中の電磁波
 (2)電気光学効果
 (3)非線形光学効果
 (4)磁気光学効果

担当教員Instructor 古澤 明、吉岡 孝高