談話会・セミナー

第4回 理論グループ共通セミナー(講師:岸根 順一郎 教授)
2012.07.25

日 時: 2012年7月31日(火)16:30~
場 所: 61講義室(工6号館 263号室)
※場所が通常と異なりますのでご注意ください。
講演者: 岸根 順一郎 教授
所 属: 放送大学 自然環境科学プログラム(物質・エネルギー領域)
タイトル: 「カイラルらせん磁性体の物理」

概要: 磁気秩序構造に様々な次元性を持つトポロジカル欠陥を作り込んで電流や外場によって制御しようという研究が活発に進行している。ランダウ理論によれば、秩序構造は結晶の幾何学的対称性によって括り込まれたものである。この意味で、秩序状態が織りなすトポロジカル構造も結晶の幾何構造の配下にある。我々はこのような視点に立ってこの5年ほど「カイラル磁性結晶で実現するカイラルらせん磁気構造」に興味を持って研究を進めてきた。この種の磁気構造に磁場を印加すると、カイラルソリトン格子と呼ばれるコヒーレントなスピン位相のストライプ秩序が安定化する。このストライプ構造の空間周期は0.1テスラ程度という控えめな磁場で数十ナノメートルから結晶サイズまで連続的に制御することができる。本講演では、六方晶カイラル空間群に属する層状カルコゲナイドCr1/3NbS2におけるカイラルらせん磁気構造とカイラルソリトン格子構造の実空間観測実験および理論研究(特に伝導性との関連)の現状と展望について紹介する。余裕があれば、X線、中性子、ミュオン、超音波といった偏極プローブによるカイラリティ検出の試みにも触れる。

[1] Y.Togawa, T.Koyama, K.Takayanagi, S.Mori, Y.Kousaka, J.Akimitsu, S.Nishihara, K.Inoue, A.S.Ovchinnikov, and J.Kishine, Phys.Rev.Lett.108,107202 (2012).
[2] J.Kishine, I.Proskurin and A.S.Ovchinnikov, Phys.Rev.Lett.107,017205(2011).
[3] J.Kishine, A.S.Ovchinnikov, and I.Proskurin, Phys.Rev.B82,064407(2010).
[4] J.Kishine and A.S.Ovchinnikov, Phys.Rev.B81,134405(2010).
[5] J.Kishine and A.S.Ovchinnikov, Phys.Rev.B79,220405(R)(2009).

(紹介教員:求 幸年 准教授)

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