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物理工学輪講第二

[注意事項]
輪講第二の「題目」・「要旨」は発表の1週間前までにoffice[at]ap.t.u-tokyo.ac.jpあてに送付して下さい。

        
2017年6月13日(火)14:55~16:55
Aグループ 62号講義室(2階262号室)
司会: 岩田 潤一 特任講師
Bグループ セミナー室C(3階372号室)
司会: 高橋 陽太郎 准教授
発表者名: 高橋 歩夢
指導教員名: 為ヶ井 強 准教授
発表題目: 超伝導体中の柱状欠陥による磁化の異常物性
要旨:  外部磁場中の超伝導体は、マイスナー効果によって外部磁場を完全に打ち消すような磁化をもつ。しかし外部磁場が強まると、第二種超伝導体の場合は磁束量子の形で磁場が侵入し、磁化は失われる。また、超伝導体中に欠陥が導入されると、ピン止め効果により侵入した磁束の移動が抑制される。本発表では、こうした超伝導体中の欠陥と磁束によって磁化に生じる特異な物性について検証した論文を紹介する。
発表者名: 北折 曉
指導教員名: 十倉 好紀 教授/藤岡 淳 講師
発表題目: らせん磁気構造とスキルミオン形成
要旨: スキルミオンと呼ばれるナノメートルスケールの渦状磁気構造はトポロジカルなスピン配列を有し、伝導電子との結合によって巨大仮想磁場の創発や低電流スキルミオン駆動といった非自明なトポロジーに由来する新奇現象の宝庫として知られている。
スキルミオン格子状態はらせん磁気構造の重ね合わせで記述できるため、本発表ではスキルミオン形成機構の理解に向けて、スピン間に働く交換相互作用に始まり、いくつかのらせん秩序形成機構について説明する。それらの知識をもとにいくつかの物質系におけるスキルミオンの発現を紹介する。
発表者名: 宮脇 大輔
指導教員名: 為ヶ井 強 准教授
発表題目: 鉄系超伝導体の応用可能性
要旨: 鉄系超伝導体は高い上部臨界磁場を持つことや、低い異方性を持つため低いコストで線材を作成できるなどの特徴がある。銅酸化物超伝導体などの他の高温超伝導体と比較しながら、PIT法などの線材の作成方法を紹介し、鉄系超伝導体の応用可能性について述べる。

発表者名: 安田 寛徳
指導教員名: 十倉 好紀 教授/藤岡 淳 講師
発表題目: トポロジカル絶縁体とトポロジカル超伝導体
要旨: 昨年のノーベル物理学賞が象徴するように昨今の物性物理学においてトポロジーの概念は重要視されている。本発表では、その起点の一つである量子ホール効果、さらに、 その疑念を発展させて理論的に提案されたトポロジカル絶縁体とトポロジカル超伝導体について発表する。トポロジカル絶縁体はバルクが絶縁体でありながらも、表面はスピンが偏極した電気伝導性をもつという、特徴的な性質を持っており、スピントロ二クスへの応用が期待されている。また、このような系がもつ、バルクのバンド構造と表面状態の有無の対応、すなわち、バルクーエッジ対応にも焦点を当てて説明する。さらに、トポロジカル絶縁体の概念を超伝導体に当てはめることで、トポロジカル超伝導体を導入する。トポロジカル超伝導体はバルクが超伝導であり、表面にはマヨラナフェルミオンという準粒子が生じていると予想されている。このマヨラナフェルミオンはデコヒーレンスに強く、量子情報への応用が期待されている。本発表では、理論的に予想されたトポロジカル超伝導体を実現し、そのエッジモードの存在を確認した実験を紹介する。

発表者名: 吉永 翼
指導教員名: 長谷川 達生 教授
発表題目: ゲート変調イメージング法による有機薄膜トランジスタの性能評価
要旨: 薄膜トランジスタは、ディスプレイ等の駆動制御において必要な基本的素子である。近年、軽量性や生産性の観点から、有機半導体を用いた薄膜トランジスタ(OTFT)を作製する試みが進められているものの、応答速度のばらつきが大きいため、性能評価技術の開発が課題となっていた。ここではOTFT動作のオン/オフによる光学的な特性変化をもとに性能を可視化する新技術(ゲート変調イメージング法)を紹介する。この方法ではトランジスタを破壊することなく、また高速に評価することができる。このように光学的な特性を利用してOTFTの性能評価を行った論文を年代順に3つ紹介し、評価技術の発展について示す。

発表者名: 山田 林介
指導教員名: 十倉 好紀 教授/藤岡 淳 講師
発表題目: 異常ホール効果とベリー位相
要旨: ホール効果は電気伝導のキャリア数を見積もる手法として広く用いられている。通常のホール効果はホール抵抗率が磁場に比例するが、その規則から外れる異常ホール効果が実験的に100年以上前から確認されていた。この異常ホール効果の内因的な要因は結晶中の電子の量子力学的な位相であるベリー位相によって理解できることを紹介する。

 
 

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