卒業生からのメッセージ

Pick up!!

物理工学科はこんなところ

沙川准教授からのメッセージ

物工生の一週間

3年生座談会

先輩たちの研究活動

卒業生からのメッセージ

研究紹介

カリキュラム

駒場での講義

卒業生の進路

大学院の紹介

物理工学科の歴史

進学ガイダンスブック

内部学生のページ

芹川 昂寛

[ 大学院工学系研究科物理工学専攻 修士課程2年 ]

大学で何を学ぶか

大学に来た目的にも色々あると思います。たとえば仕事で役立つ技能を身につけたい、人との繋がりを得たいなど実用的目的を持っている方もいるでしょうし、あるいは教養を得たい、勉強/研究そのものを楽しみたいなど、アクティビティとしての学問を目的とされる方もいるでしょう。進路選択を考えるにあたっては、この二つの視点から自分の持つ動機を整理しておくことが重要であると個人的に思っています。というのも、実用の為の学問と学問の為の学問というのは往々にして対立するのです。

 

もう一つ対立軸を挙げておきましょう。専門性と一般性、スペシャリストとジェネラリストの違いです。両者は相補的関係にありますし、活躍する場にも違いがあります。

 

前期教養課程で学ぶ皆さんにとっては、学問のための学問、ジェネラリストとしての人材という方向性の方に親しみがあるのではないでしょうか。そういった生き方も大いに称揚されて然るべきです。しかし一方で実践的/専門的な学問にも、(実用性だけでなく)独特な面白さがあることを知って頂きたいのです。

 

物理工学科の特徴

対立軸を示したからには物理工学科がどう位置づけられるかが問題になってきますが、驚くべき事に物理工学科はオールマイティであります。なにやらアヤシゲな話になってきましたが、そのカラクリをご紹介しましょう。

 

物理工学科における研究の原動力には純粋理学的なモチベーションがあります。例えば私の所属する研究室では光による量子コンピュータの実現へ向けた基礎研究を行っています。また他にも、未知の機構による物質の振る舞いを調べる、斬新な手法を用いて時間計測の精度を向上させるなど、先進的な研究テーマばかりです。工学部でありながら科学の最先端を走ることができるのは、物理工学科ならではといえるでしょう。

 

しかし物理工学科の特徴は学術的意義だけに留まりません。先進的なテーマを成就させるのはつまるところエンジニアリングであり、そこに物理工学科の強み、技術を生む側と使う側との融合があります。

 

物理工学科に進学した後のカリキュラムを簡単に紹介します。進学直後の座学では量子力学、統計力学、応用数学といった物理学の基礎を学びます。教養課程にありがちな表層的概略的授業はなりを潜め、物理学の巨大な体系を地道に攻略していく事になるでしょう。また忘れてはいけないのは、平行して計数工学科との合同授業で電気回路、制御理論、情報理論などのエンジニアリングを学べることです。こうして汎用的基礎を学んだ後は学生実験が始まります。もちろん学生実験はお膳立てされた体験コースですが、しかし実際にやってみて初めて湧いてくる疑問がたくさんあり、TAの方と議論を交わしたことが楽しい思い出として残っています。基礎トレーニングを終えた4年生は研究室に配属され、いよいよ実戦の始まりです。研究の世界は座学のお堅い雰囲気とは打って変わり、先進的テーマを攻略する為には電気回路、機械工作、プログラミングと何でもゴザレであります。

 

かくして卒業する時点で物理というバックグラウンドと広範な専門技能を習得することになるわけです。これは企業に就職するにしろ、アカデミックに残るにしろ大変有利なことです。実情は物理工学科で言われるところの「就職のことは考えなくて良いからただひたすらに研究しろ」という言葉によく表れていると思います。

 

進路を考えている新2年生へのメッセージ

「物理をやりたいけど物理っぽい学科が複数あるぞ・・・」「工学をやりたいけど細かな専門が決められない・・・」と迷っている方、迷う必要はありません。物理工学科なら何でもやれます。「堅苦しい勉強に嫌気が差してきたけど学びを放棄するのは気が引ける・・・」という方、物理工学科なら学問の上に成り立つ実践の面白さを発見できます。
最後に私個人の感想として、物理工学科での勉強/研究は楽しくて役に立つ、こんな幸せなことはない、とだけ申し上げておきます。

 

↑ ページトップ

 
 

安井 公治

[ 1982年卒 三菱電機株式会社 FAシステム事業本部 産業メカトロニクス事業部 技師長 ]

振り返ってみれば、物理工学科(物工)を卒業してから30年以上も経過しており、月日の過ぎる速さに素直に驚いています。物工で学んだ見識をベースに卒業時点で想定した現時点までの時代の流れは、もちろん蛇行はしながらも、基本線としては十分想定した範囲内で進行したのではないかと思えます。改めて、物工で学んだ、先を見る力のお蔭かと思えます。

 

進学にあたり、いろいろな学科の教室を訪問したことを覚えています。その際に最上階の実験室の壁や柱がピンク?いや黄色?記憶違いであればすいません。いまでもそうなのかどうか存じていませんが、当時としては派手な色彩であったことが印象に残り、多様性を許容する懐の大きさ、権威を盲信しない?新進気鋭さが気に入ったポイントでありました。

 

先生、学生含めて、優秀なメンバーが多く、企業から来られたばかりの先生もおられ、学問的に先端かつ幅が広いと理解できました。後に、物工的考え方や学んだことに大変お世話になるのですが、当時は、自分自身の見識の未熟さから、学問と自分の描く社会での活躍のイメージが重なりあわず、大学外の社会で活躍できる自信があるなら早く社会に出るべきとの尊敬する先生方のご宣託もあり、卒業後、現在の会社に活躍の場を求めました。

 

せっかく企業に入ったのであり、できるだけ早く実製品として芽が出る分野への配属をお願いしたところ、開発系の研究所に配属され、30年後をイメージして活動を進めました。組織メンバーとともに、基本的な学力レベルの向上を図ったり、海外に対する畏敬の念が自分を含めて職場のメンバーにあったため、ドクター取得後、海外の最高峰の研究室に留学してそれを打ち消したり、研究所と工場との間の流れを良くするために工場に出向いて研究所の視点で改善したり、本社に出向いて全体最適を進めたり、しなくても良い苦労をしているのではとも思いつつ、全力で走ってきています。

 

現在は、事業的には、概ね30年前に想定した状態になってきていると思えます。全力で開発してきた製品群が30年たってグローバルで競争力の強い商品に育ち、皆様のほとんどがお持ちの端末の製造に使われているのは感無量でもあります。さらに次の10-20年を想定して、事業部でお客様のニーズを製品や開発に展開するハブの機能を果たし、事業から見ての全体最適化を志向しています。この機能はまだ欧米企業に一長があり、日本企業の弱みでもあります。

 

物工の特徴の一つは、幅広い人材の融合による多様性を許容する環境であると思っています。それを生かして社会に出ていこうとする方々には、物工との関係構築は良質なリソースの一つになるのではないでしょうか。学問分野に進む皆様についても同様のことが言えるかと思います。さらに、ここ数年で、大学と企業との連携を強める活動も進んでいます。私自身も東大の活動を一部お手伝いすることも開始しました。この活動が進めば、私が30年目に感じた学術界での活動と社会での活動のギャップは消失し、それらの活動はオーバラップし、大学と企業を自由に行き来することすら想定できるようになると思いますし、そうなるべきと考えています。

 

現在は、次の時代に必要なイノベーションの蓄積期であり、これから100年かけて、このイノベーションをベースにした社会変革が進むと見ています。日本ではまだ暗闇に見えるかも知れませんが、すでに一部の現場では、その兆候が見えてきています。そういった現場では、物工が特徴とする野心性と多様性が不可欠です。是非とも一人でも多くのメンバーが物工に参画され、圧倒的パフォーマンスを発揮して活躍されんことを祈念申し上げます。

 

» バックナンバーはこちら

 

Pick up!!
物理工学科はこんなところ
研究紹介
物工生の一週間
3年生座談会
先輩たちの研究活動
卒業生からのメッセージ
カリキュラム
駒場生へ 沙川准教授からのメッセージ
駒場での講義
卒業生の進路
大学院の紹介
物理工学科の歴史
内部学生のページ

 
 

 

進学ガイダンスブック

↑ ページトップ