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2014年2月、物工4年生の卒論研究発表会が開かれた。研究室に入ってわずか1年だが、物工4年生はこの時点で既に若手研究者の顔になっている。
なぜなら、まったく未知の、しかも圧倒的にディープな世界にいきなり放り出され、先生からもらった研究テーマだけを足がかりに暗中模索を続けてきたのだから。
ここに紹介するのは、今回の優秀卒業論文賞に輝いた4人。「ずっと一緒に勉強してきた同じ学科の友人でも、違う研究室に入ると互いの研究内容は全然わからなくなる」「量子情報系の研究室にいると、物性の研究はもう異国の言語(笑)」と、彼らは口々に言う。それだけ各人の研究が専門分野の最先端に迫るものだからだ。
鮮烈な経験を通じて一回りも二回りも成長した4人が、研究生活の一端を語った。
[取材:2014年2月]

 
 

半年近く大苦戦。でも、自分の手でやってみなければわからなかった。

河野 慎吾中村・宇佐見研究室
卒論題目:「超電導量子ビットを用いたマイクロ波光子数統計測定器の研究」

中村・宇佐見研究室は2012年にできた新しい研究室。まだ人数も少ない分、先生や先輩との距離が近いし、先進的な研究をしているわりには何事も自分たちで考えられる良さがあります。
僕の研究は、量子ビットを使ってマイクロ波の光子数を間接的に測定するというもの。先行研究があるから簡単だと思っていましたが、僕が手がけたスクイーズド真空状態のマイクロ波はとても壊れやすく、半年くらい大苦戦しました。
僕は、物理というのは原理ですべて説明できるものだと勘違いをしていたんです。現実は自由度が高く、原理で完全に説明することができず、知らない現象が次々と出てくる。自分は物理をわかっていないと何度思ったことか。でも、それも自分でやってみなければわからないことでした。最終的に先行研究と違うことをやってみたらついに成功。今は、わからないことが楽しくなりました。
実は昨日も、実験結果について先生方と8時間も延々討論したんです。それがまた楽しい。おかげでうちの研究室はいつも賑やかです。


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物工では、これまでの友人とはまた違う、尊敬できる先輩や友人たちに恵まれた。
みんなに出会えて、幸せでした。

 
 

こんなに頑張ったことは今までなかった

佐藤 洋介樽茶・大岩研究室
卒論題目:「光子 - 電子スピン間量子状態転写に向けた面内磁場スピンダイナミクスと高速単一光子検出」

量子コンピュータの実現をめざす研究室の中でも、たとえば古澤研では光を使いますが、樽茶・大岩研は電子のスピンを利用した研究が専門。そのうち大岩先生のグループは、偏光の情報を電子のスピンに転写する技術に取り組んでいます。僕の研究もその一環で、情報の転写と、その精度を測定する技術に挑みました。
外国人含め多くの先輩のサポートのおかげで、研究はとても楽しかったです。先輩が僕の疑問を理論系の知人に尋ねてくれたこともありました。唯一の苦労話といえばナノサイズの素子を作った時。1ヵ月も2ヵ月もかけてやっとの思いで作ったものを最後の工程で壊して・・・素敵な元旦だったな(笑)。
発表会前には先輩たちが練習を見てくれて、終電まで議論したり細かくアドバイスをいただいたりもしました。そこまでしてもらったら自分も頑張らなきゃと思いますよ。
そうやって出た研究成果が、いま皆で取り組んでいることに必要とされ、研究室全体の成果にもつながったことがとても嬉しかったです。


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明るい雰囲気が物工の良さ。量子コンピュータのように、実際に世界を変えられるものと関われているのは嬉しいですよ。

 
 

先生も知らないテーマに自力で挑戦。研究だから、わからなくて当然。

石野 誠一郎中村・宇佐見研究室
卒論題目:「強磁性体マグノン励起の量子状態制御の研究」

先生から出された研究テーマの中から僕が選んだのは、研究室内に誰も詳しい人がいない分野。エネルギーの小さなマイクロ波で光を制御するため、両者の間に強磁性体を置いてトランスデューサーとして機能させ、その精度を高める研究です。
最初は何を勉強したらいいかもわからなくて。研究室に入りたてで実験技術もない中、自分なりにやるしかなかった。夢中でやるうちになんとか一人で研究を進められるようになって、超低温環境での実験を通じて未知の現象も発見しました。その原因は未だに探究中。だけど、結果がわかっていたら研究する意味もないですからね。
この研究室にはマイクロ波や光などいろいろな専門分野の研究者がいて、互いの分野がわからないのが当然なので、僕ら学部生も気楽に質問や議論を持ちかけられます。研究発表前には先生たちが何度も練習を見てくれたおかげで、何をどう伝えなければならないか、客観的に見る目が養えました。今後もこの研究室で、制御の研究を本格的にやりたいと思っています。


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3年次の授業の多くは計数学科と合同。数学を用いて物理を解くという勉強をやっておいて良かったと今になって思います。
物工は理論から生物まで視野が広い。ただ知識を得るだけではない工学的な力がつきます。

 
 

古澤先生の「Sexy」は最高のほめ言葉。卒論の成果は研究室で使われる予定

芹川 昂寛古澤研究室
卒論題目:「リング型光パラメトリック発振器の小型化による広帯域スクイーズド光生成の研究」

「光パラメトリック発振器」は、本研究室で行っている実験の基礎となるパーツです。僕の研究はそれを小型化・高性能化するというものです。まず、半年間で研究室にある膨大な実験技術をマスターする必要がありました。町工場みたいな地下の工作室で、買ってきたアルミの塊をフライス盤で削ったり。小型化のために光学素子を狭いところにぎちぎちに詰めなくてはならず、ミラーの角度を調節していて壊したりもしました。
やっと完成した装置の評価データを古澤先生に見せたら、返信メールに「Sexyだ」と書いてあった(笑)。先生が何かをほめる時の口癖なんです。今後は研究室の研究プロジェクトに僕の使った装置が使われることになりそうです。
同じ研究室の先輩たちのスキルはすごいですよ。オシロスコープの波形を見ただけで何が起こっているかわかる助教さんとか。先生も、大局的な観点から見事にずばりを突いてくる。僕もこれからそういうスキルを身につけていきたいと思います。


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素粒子とか宇宙とかの物理と違って、物工には、教科書通りにならない実験技術に一人で挑めるという面白さがあります。

 
 

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