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4年生になるといよいよ待望の研究活動開始。最大の山場は卒業論文の作成だ。研究室の先生が掲げる研究から興味のあるテーマを選び、先生や院生の先輩たちの支援を得ながら論文にまとめていく。学生論文だからと侮るなかれ。卒論が研究の原点となったという研究者も多いのだから。
平成24年度の優秀卒業論文賞を受賞した5人に、その奮闘ぶりを聞いた。
[取材:2013年2月]

 
 

自分から興味を持つことが増えてきました

雁木 比呂鹿野田研究室
卒論題目:「多軌道系有機 Mott絶縁体 Cu(tmdt)2の圧力1H-NMR の研究」


鹿野田先生の研究室を選んだ一番の理由は、先生の人柄。面白いし、物事を受け入れる懐が深いから。今年この研究室で卒論を書いた学生には、ドクターの先輩がマンツーマンでついてサポートしてくれたんです。おかげで実験結果の読み方など、ものの見方というものを学びました。卒論発表会で僕の発表には突っ込んだ質問がたくさん来たけれど、先輩が常日頃から言っていたことを答えて乗り切れました。先輩もそれを見越して用意してくれていたんですね。自分で発表練習を何度も重ねていたこともあって、落ち着いていい発表ができました。
研究生活で良かったのは、3年生までに学んできたことが実験で体感できたこと。それに、プライベートも変わりましたね。自分から進んで物事に興味を持つことが増えてきて、接客のバイトで社会経験を積んだり、料理を始めたり。研究以外のことにも忙しい毎日ですが、生活全体がいいサイクルに入ってきた気がしますね。


 
 

自分で結果を出せた経験はどこに行っても活かせる

加治 俊之古澤・米澤研究室
卒論題目:「大規模量子エンタングルド状態生成の研究」


光を用いた量子通信・量子計算がこの研究室のテーマの一つで僕の研究もその一環です。より多段階の演算に必要となる大きな量子エンタングルド状態の生成に、先行研究をもとに先輩と一緒に取り組みました。実験は地道で細かな作業が多かったです。量子エンタングルド状態は壊れやすいため、生成には高精度の光学技術が必要です。レーザーやファイバー、ミラーを組み合わせて光を制御しロスの少ない実験系を作るのは大変な作業でしたが、楽しかったです。古澤先生も「こういう作業ができるのは農耕民族」と(笑)。
地道な努力の甲斐あって、従来は14 モードしかできていなかったものを最終的に16,000 モード生成することに成功しました。目的のためにどんな問題があってどう解決しどう成果をどう伝えるか、最後まで全部自分でやって結果を出せたことは、この先どこに行っても活かせる貴重な経験だと思います。

 
 

こんなに頑張ったことは今までなかった

木下 雄斗岡本・貴田研究室
卒論題目:「反転心のない磁性体からのテラヘルツ電磁波発生とドメインの可視化」


これまで検出が難しかったテラヘルツという領域の電磁波を、強誘電体から発生させてドメインを可視化する、というのが僕の研究です。既に先輩が有機物を使って成功していたんですが、無機物で成功したのは僕が初めてです。
とはいえ、作業はひたすら地味でした。テラヘルツ波を検出する装置の設計や組み立てまで自力でやらなくてはならず、それだけでまる1週間。先輩にもサポートしてもらいながら、冷却機の改造を業者に依頼したり、工作室でネジ穴を開けたり。装置の不備でめざす実験結果が出なくて苦労したり。柏キャンパスに泊まり込んだりもして、実験しながら論文をまとめて。それだけに、すべて自分でやったという達成感はひとしおでしたね。こんなに頑張ったことは今までなかったですから。
実は僕、この研究室が第一志望ではなかったんです。でも引き続きこの研究室で学ぶつもり。今回やれなかったことをやり遂げたいと思っています。

 
 

発表前日までダメ出しの嵐、でも世界最先端を実感

斎藤 優岩佐研究室
卒論題目:「Nano Interface Phase Transition Device with Layered Thin Films」


論文、英語で書きました。研究室に入った当初は全然話せなかったけれど、中国人の先生と英語で話す必要があったし、ミーティングも全部英語。さすがに話せるようになりました。研究内容は、電界によって、絶縁体の表面だけに電子を溜めて超伝導を誘起し、その二次元的性質を実証するというもの。英語で書かれた論文を参考にしながら、直接英文で書き上げました。
でも何より苦労したのは時間との闘いです。12月上旬まで進めていた研究がうまくいかず、断念してテーマを変更したため、実験が成功したのが卒論発表会5日前という極限状態。毎晩睡眠時間がかなり削られた上に、先生からは前日までダメ出しされ、発表の時は立っているのも辛かったです。
だけど、先生とディスカッションしながら、最後まであきらめずやり抜いたことが受賞につながったのだろうと思います。発表が終わってから自分の研究を振り返って、最先端の研究をやっていたんだなと初めてすごさを実感しました。

 
 

世界で僕たちだけがこの現象を見ているという快感

菊竹 航十倉研究室
卒論題目:「トンネルスペクロスコピーによるトポロジカル絶縁体における界面状態の観測」


2つのトポロジカル絶縁体をくっつけると、その表面だけに電子が流れます。その電子が質量ゼロになった状態を、世界で初めて僕らが確認しました。質量ゼロの電子が扱えれば高速デバイスへの応用も期待できます。この論文はサイエンス誌にも掲載が決まりました。一人前の研究者として期待されるし、自信にもつながりますね。
実験って、授業で聴いたことと全く違うんです。出てくるデータには複数の現象や邪魔なノイズがたくさん混じっていて、それが何を意味しているのか読み取るのに苦労しました。先輩と一緒にデータを検討していたある時、ノイズだと思っていたものを改めて見直したら、実は探していたデータだったんです。それに気づいた時はもう、先輩と「キター!」と(笑)。世界で初めて、僕たちだけがその現象を見ているんだって。
院では理論の研究室に進んでこの研究の成果を活かしたいと思っています。実験でアイデアもいくつか出てきましたから。

 
 

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