東京大学工学部物理工学科・大学院工学系研究科物理工学専攻

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内部学生向け(物工教務室)

物理工学輪講第二

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輪講第二の「題目」・「要旨」は発表の1週間前までにあてに送付して下さい。

        
2020年6月23日(火)14:55〜16:55
Aグループ  Bグループ  Cグループ
発表者名: 藤原 心
指導教員名: 香取 秀俊 教授 / 牛島 一朗 講師
論文題目: イッテルビウム光格子時計の絶対周波数測定
要旨: 現在、1秒はセシウム原子の超微細構造準位間の遷移に対応するマイクロ波周波数によって定義されている。今後、光遷移周波数に基づいた光時計を利用することで、より高精度な時計が実現できると期待されている。本発表では、秒の再定義に向けて行われた、イッテルビウム光格子時計の絶対周波数測定に関する論文を紹介する。
発表者名: 畠村 匠
指導教員名: 鹿野田 一司 教授
論文題目: Ni(dmdt)2 〜新たなDirac電子系〜
要旨: Dirac電子系は電子の有向質量がゼロとみなせる物質であり、金属とも絶縁体とも似つかない特徴を示しており、近年注目を集めている。Dirac電子系の代表的な物質や先行研究、そして、これからの展望までを説明する。
発表者名: 宇都 隆宏
指導教員名: 中村 泰信 教授 / 宇佐見 康二 准教授
論文題目: オプトメカニカル系でのサイドバンド冷却を用いた基底状態の実現
要旨: 機械振動子が光共振器と結合したオプメカニカル系は多くの実験で用いられるようになってきた。系の性能をより向上させるためには、機械振動子の基底状態までの冷却が求められる。この発表ではヘリウムのバッファーガスを用いて4Kまで冷却したのち、シリコン製の機械振動子と光共振器を用いたサイドバンド冷却によりさらに冷却し、フォノンの占有数が0.09と極めて基底状態に近い状態を作り出した実験を説明する。
発表者名: 石崎 雄士
指導教員名: 香取 秀俊 教授 / 牛島 一朗 講師
論文題目: 2つの原子時計を用いたゼロデッドタイム測定
要旨: 原子の遷移周波数を参照として用いる原子時計には、原子の冷却・捕獲といった量子状態の準備や、遷移間の状態観測や観測結果のフィードバックといった操作が必要になる。そのような遷移周波数の測定以外の時間をデッドタイムと呼び、このデッドタイムは時計の安定度を阻害する要因となる。本発表では、原子時計を2つ用意しデッドタイムの影響を無くす=ゼロデッドタイム測定を実現することで、時計の安定度の改善が達成された論文を紹介する。
発表者名: 馬場 智大
指導教員名: 鹿野田 一司 教授
論文題目: 中性-イオン性転移とトポロジカル励起
要旨: 二種類の分子が交互に配列した擬1次元分子性物質に対し、温度・圧力を変化させると結晶の結合性が切り変わる中性-イオン性転移(NI転移)が起こることが知られている。本発表では、その原理及びNI転移に付随して生じる特徴的な現象を、その代表物質であるTTF-CAを例にとって紹介し、この物質が示す異常な物性をトポロジカル励起の観点から説明する。
発表者名: 大原 拓徒
指導教員名: 中村 泰信 教授 / 宇佐見 康二 准教授
論文題目: 超伝導量子コンピュータの1量子ビット操作
要旨: 量子ゲート(量子ビット操作)は量子コンピュータを構成する要素技術の1つである.実用的な量子計算を行うためには高忠実度のゲートが必要となる.本発表では,まず背景知識として超伝導量子ビットを操作する1量子ビットゲートについて説明し,続いてゲートの忠実度を向上するための手続きとその高速化を紹介する.
発表者名: 西田 光輝
指導教員名: 香取 秀俊 教授 / 牛島 一朗 講師
論文題目: 位相の測定を使った非破壊的な光格子時計
要旨: 光の位相差観測による非破壊的な量子状態の測定方法を、光格子時計における観測手法に適用した論文を紹介する。光格子中に捕獲された原子を通過したプローブ光の位相変化を読み取ることで、原子の量子状態を測定し非破壊測定を実現する。光格子時計の非破壊測定では、理論的に射影測定ノイズ限界を下回る高安定な測定が可能となり時計の高安定度化が期待される。また、本発表では観測信号を⽤いてプローブ光の周波数を安定化させる手法についても紹介する。
発表者名: 矢野 雄己 
指導教員名: 鹿野田 一司 教授
論文題目: 有機伝導体θ-(ET)2Xにおける電子のガラス状態の観測
要旨: ガラスと言えば硬くて脆くて割れやすいという性質が思い浮かびますが、実際はガラスの性質の本質は液体的かつ固体的という物性にあります。今回は強相関電子系の電子の配列がガラス化する過程や原理について説明します。
発表者名: 窪田 浩之 
指導教員名: 中村 泰信 教授 / 宇佐見 康二 准教授
論文題目: C-shunt flux qubitの特性
要旨: 最初にsuperconducting qubitの量子化を考える。次にqubitの特性を語る際に重要となるnoiseについて解説する。さらに、近年qubitの中でも注目されているflux qubit、特にc-shunt flux qubitの特性をまとめた論文の紹介を行う。