分野別研究室紹介

20世紀最大の発明といわれるトランジスタも、
アイデアが生まれてから私たちの生活を刷新するまでに50年の歳月を費やしました。
その技術をベースに花開いた現代の科学技術は既に十分成熟し、次の革命の起爆剤を待っています。
今こそ物理学の深層に立ち戻って、これまでとは根本から異なる革新的技術を創出するチャンスなのです。
次の50年の鍵を握るのはおそらく、未だ謎多き知識体系、量子力学でしょう。


量子テレポーテーションが創る未来

量子テレポーテーションとは量子(光子、原子など)の状態を転送することです。ただ、これは古典物理学的な操作だけでは不可能です。なぜなら、量子力学における不確定性原理により、量子の「位置」と「運動量」は測定により同時に決めることができないからです。このように量子テレポーテーションは量子力学的な操作を用いて初めて可能となりますが、逆に言うと、量子テレポーテーションには量子力学的操作のエッセンスがすべて入っているといえます。したがって、この技術を応用することで量子コンピュータをつくることが可能になります。


一つの電子が一つの機能を持つ

新しいコンピュータ、新しい情報の概念が誕生することについて通常の電子デバイスでは、数十、何十万個、何百万個の電子が集まって情報を処理しています。そこでは個々の電子の量子力学的な性質は不要で、電子は集団の中で動く電荷として働いています。しかし、量子力学の「重ね合わせ」、「もつれ」といった概念を使えば、電子1個にはるかに多くの情報を運ばせ、処理させることが可能です。このような原理を 100%利用できれば、従来のコンピュータではできそうもない問題を簡単に解いてしまう新しいコンピュータが誕生するでしょう。


時空の歪みをはかる時計

アインシュタインの一般相対性理論によれば重力の強いところでは時間はゆっくり進みます。地球上では地表面に近いほど重力は強くなり、高低差1cmあたり、およそ1×10-18だけ時間の進みが遅くなります。光格子時計で1×10-18の不確かさの時間計測を実現すると、その時計は、置かれた高さ1cmの違いを区別するようになります。これまで時間を共有するための道具と考えられてきた時計ですが、未来の時計は、重力で歪んだ時空間を探る新たな役割を担うことになるでしょう。



+ 研究室

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名前 役職 研究テーマ 教員紹介 研究室
香取秀俊 教授 光格子時計とアトムチップ:新たなツールで量子計測に挑む
小芦雅斗 教授 量子論と情報科学が綾なす世界の探求
樽茶清悟 教授 量子の世界を操る―半導体の微小空間へ
中村泰信 教授 様々な量子の自由度を自在に制御する
古澤明 教授 量子テレポーテーション
三尾典克 特任教授 計測技術を極めて、学問の境界を越える研究を目指す
宇佐見康二 准教授 様々な量子の自由度を自在に制御する
吉岡 孝高 准教授 レーザーの極限的制御による精密分光学
山本倫久 講師 固体ナノ構造における量子状態制御
吉川純一 講師  

 

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